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自己実現への近道。舞台俳優が教える もう一人の自分 のススメ

2017.10.13

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「いまひとつ自分に自信が持てない」そんな悩みを持っている方へ、現状を打開して、自己実現への近道を開く方法をお伝えします。それは「もう一人の自分」を演じること。俳優として20年以上舞台に立っていた筆者が自身の経験をもとに分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

もう一人の自分のメリット

「本番に弱い」
「自分の性格に自信が無い」
「自己肯定感が低い」
など、そんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
「もう一人の自分」を演じることは、こういった課題を解決してくれる方法の一つです。
「もう一人の自分」を演じることによるメリットは、3つあります。これらのメリットは「もう一人の自分」を演じてすぐに享受できるものではありませんが、地道に努力することによって比較的短時間で効果を実感できる人が多いはずです。

1.自己実現への近道

「もう一人の自分」を演じることの一番のメリットは、なりたい自分になる、つまり自己実現への近道であるということです。たとえば坂本龍馬に憧れているのであれば、龍馬のような「もう一人の自分」を演じることで、龍馬の長所を自分自身の長所として取り込むことができます。

2.ストレスの軽減

仕事でもプライベートでもストレスフリーであることに越したことはありませんが、常にそういう状態を維持できるとは限りません。そんなときに、ストレスに強い「もう一人の自分」を演じることでストレスを軽減することができます。

3.感情や気分をコントロールできる

資格を取るなどのスキルアップと同じように、演じることもきちんと努力を継続していけば技術として自分自身に蓄積されます。特に仕事においては、「もう一人の自分」を演じることで感情や気分をコントロールでき、大事な場面で結果が出せるようになります。

自分がいなくなってしまうのでは?

「もう一人の自分」を演じることで、今ある自分自身の人格、つまり「本当の自分」が見えなくなってしまう恐れは無いだろうか? そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。しかしそれは心配ご無用。なぜなら、「もう一人の自分」は「将来なりたい自分」の姿ですから、演じ続けることでそれが自然に自分自身に身に付くようになるからです。一例としては、相手の目を見てしゃべることができる「もう一人の自分」を演じていくことで、やがて演じていなくても、それができるようになるというようなことが挙げられます。

今日からできる「もう一人の自分」への3つのステップ

それでは早速、「もう一人の自分」を演じてみましょう。次の4つのステップで簡単に始めることができます。プロの俳優のように発声練習や肉体的なトレーニングを行う必要もありませんし、アイテムを買いそろえる手間も要りません。自分の体一つで始められるのが「もう一人の自分」のお勧めポイントです。

ステップ1:目的を明確にする

俳優は、自分がある人物を演じることで観客に何を伝えたいのかを役作りの最初に考えます。「もう一人の自分」を演じるときも、自分は何のために演じるのか、最初にその目的を明確にしておくことが大切です。目的をはっきりさせておくことで、この先状況や考え方が変わったとしても、すぐに基本に立ち返って、あらためて現況を検証することが可能になります。

明日大事な会議があるからとか、思い付きで「もう一人の自分」を演じようとしても、こういった場当たり的な動機では、演じることのメリットを十分に享受できない可能性がありますので、目的の明確化は必ず行ってください。またこのとき、いつまでにという、時間の区切りも具体的にすると、「もう一人の自分」を演じることによる自己実現の達成が、よりスムーズになります。後で軌道修正するにしても、まずこの作業を行ってみてください。

ステップ2:モデルを見付ける

多くの場合、俳優は作品に登場する人物を配役されます。そして、書籍を読んだりすることでその人物に対して理解を深め、役作りをします。「もう一人の自分」を作り上げる過程においても、将来なりたい自分、理想的な自分にできるだけ近い人物をお手本にすると、演じることの難易度を軽減することができます。身近にモデルになる人がいなければ、アスリートや芸能人、歴史上の人物、映画や小説、漫画などの登場人物でも構いません。

インターネットや書籍で、その人の人となりについて詳しい情報を得れば得るほど、「もう一人の自分」をより具体性を持って演じられるようになるでしょう。ただし、架空の人物のあまりに破天荒な人柄をそっくり真似るのは、あまり良いこととは言えません。そういったときは最も魅力的なところを部分的に「もう一人の自分」に取り入れることをお勧めします。

ステップ3:スイッチを作る

たとえばメガネを掛ける(外す)。あるいはネクタイを変えるなど、「もう一人の自分」を演じるときの自分なりのスイッチを作ると、比較的簡単に演技に没入することができます。手をある形に組むなど、日常のどの場面でも応用できるスイッチを作っておくと便利ですね。

ステップ4:動作や表情といった外から見える部分を優先

「もう一人の自分」を演じるときは、動作や表情といった外から見える部分を優先しましょう。「もう一人の自分」は人格そのものではありません。たとえばある状況で「腹を立てない」ことが必要な場合、実際に腹を立てないことよりも、外からはそう見えないことが大切です。そういった振る舞いができる「もう一人の自分」を演じることで次第に状況に慣れ、感情的にも冷静でいられるようになります。

「もう一人の自分」を演じるコツ

とはいえ、「やってみたけど上手くいかない」「いきなり演技をするのはハードルが高い」という方もいるでしょう。そこで、「もう一人の自分」を演じるときのコツも併せて紹介します。うまくいかないときにあがいてもかえって物事を良くない方向に向かわせてしまいがちです。一旦冷静になって、着実にできる範囲のことを実践してください。

初めから完璧を求めない

よっぽどの奇跡が起こらない限り、まったくの初心者がアカデミー賞の演技部門で最優秀賞を獲得することはまずあり得ません。演技は誰でも簡単に始められますが、人々に深い感動を与えることのできる俳優になるためには、時間と経験と努力が必要です。「もう一人の自分」も初めから完璧に演じようと思わず、簡単な役柄やシチュエーションを選んで少しずつ実践するといいでしょう。

演じる場面をピックアップ

舞台であれば、1回の上演時間は長くても3時間ほどです。「もう一人の自分」を演じる時間も、同じくらいが限度と考えた方がいいでしょう。もちろん慣れればもっと長時間演じ続けることも可能ですが、演技には集中力が必要ですから、長く続けることに注力するよりも、どのタイミングで「もう一人の自分」を演じるかを事前に想定しておき、ここぞというときにベストな状態で演技ができるようにした方が得策です。例えば、仕事であれば大切な商談中だとか、プライベートならプロポーズの前とか、そういった大事なときに「もう一人の自分」を演じるようにしてはいかがでしょうか。演じるシーンを想定して心構えをしておくことは、いざというときにアガらないという利点もあります。

親しい人の前で「もう一人の自分」を試してみる

いきなり職場で「もう一人の自分」を演じるのはちょっと勇気が要るかもしれません。そんなときは、家族や恋人といった親しい人の前で演技をすることから始めてはいかがでしょうか。もちろん、「もう一人の自分」を演じていることを事前に教えてはいけません。すぐに反応があれば上手に演じられている証拠になりますし、後で、その時どう感じたかを教えてもらうのも効果的です。

感情をコントロールする

「ここで怒ってはいけない」と思ってもつい感情的になってしまい、冷静な行動ができないときがあります。気持ちが乱れた状態では「もう一人の自分」を上手に演じることはできません。そこで普段から感情のコントロールを練習することをお勧めします。例えば、対人関係でイライラしてしまったときは、少し未来のこと、現在の状態がどのように変化すれば冷静になれるかをイメージしてください。その状態に向かってベストな選択を確実に行うことで、感情のコントロールがしやすくなります。

■まとめ

今回は「もう一人の自分」を演じる方法を紹介しました。難しい手順はありませんので、現状を改善して自己実現を目指したい方は、ぜひ始めてみてください。なりたい自分を手に入れることは新しい自由を手に入れること。明日から世界が違って見えますよ。

萩野トリト
舞台俳優として活動していたこともあり、アート系の記事を得意とするフリーランスのウェブライターです。他にはスポーツやレジャー関係の記事を多数執筆中。「生活はシンプルに。心は豊穣に」が信条です。関東在住。

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