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俺の◯◯◯全部見せます! 遺伝子検査で病気のリスクはどこまでわかるのか!? – 尾谷幸憲の仕事に効く健康法

2018.09.28

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健康志向のビジネスパーソンの間で今あるものが注目されています。それが「遺伝子検査」。DNAを調べることによって、将来、患う可能性のある病気を知ることが出来ると一部で評判になっています。この遺伝子検査を実際に受けてみたらどうなるのか? おなじみのライター尾谷氏(46歳・バツイチ)に体験をしてもらいました。衝撃の結末が彼を襲う!?

遺伝子検査で、お手軽に疾患リスク&体質がわかる…ですと?

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初っ端から告白をさせていただきます。健康マニアを自称する尾谷ではございますが、実はこれまで一度も人間ドックを受けたことがございません! だって時間かかるし、なんか怖いじゃないですか(苦笑)。しかし、40代に入ったあたりからカラダの衰えを感じはじめているのは事実なわけでして、そろそろドックに入ってみようかなぁ、なんて思いはじめていました。

そんな矢先に知ったのが、今回のテーマである「遺伝子検査」です。

遺伝子検査と言いますと、事件や親子判定の際に行われるというシリアスなイメージがありますが、ここ数年、民間企業が運営する低価格で個人向けの遺伝子検査が多数登場。病院に行かなくとも、自宅で「どんな病気にかかるリスクがあるか?」「遺伝的にどんな体質なのか?」を調べられるようになってきているんですって。面倒くさがり屋である筆者にとっては、これは渡りに船!(もちろん、「遺伝子検査」と「人間ドック」は全然違いますけどね)

そういうわけで、早速、遺伝子検査キットを購入することに。筆者が最終的にチョイスしたのは、大手IT企業DeNAの関連会社“DeNAライフサイエンス”が運営している『MYCODE(マイコード)』の『ヘルスケア』パッケージです。この検査、胃がん・肺がん・食道がんなど40種類のがん、糖尿病・高血圧・心臓疾患など25種類の生活習慣病などを患うリスク、体質(寿命・肥満・肌質など)の遺伝的傾向を知ることが出来るみたいです。

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数ある民間の遺伝子検査の中から『MYCODE』を選んだ理由、それはけっこうガチっぽかったからですね。検査は、東京大学医科学研究所とDeNAライフサイエンスの共同研究によって発見された「日本人疾病リスク予測アルゴリズム」などを元にしているそうですし、検査後にサイトで閲覧できる各疾患の解説の監修を手がけているのも東京大学大学院、東京医科歯科大などの大学教授、准教授クラスの方々。これは信用しないわけにはいかないでしょ!

偶然? 遺伝子検査が当たりすぎてて怖いんだが……

というわけで、実際に検査を受けてみたわけですが、これが本当、めっちゃお手軽でした。まず、『MYCODE』の公式サイトに登録。その後、パッケージに入っていた同意書にサインをし、検査キットに自分の唾液を入れて、ポストに投函するだけ。すべての工程を終えるまで20分くらいしかかかってないんじゃないすかね?004

結果が届くのは(正確に言うと、公式サイトのマイページに検査結果が反映されるのは)、検査キットがラボに届いてから3〜4週間後とのこと。その間、仕事をしたり、お酒を飲んだり、アニメ版『ベルゼルク』を全話ぶっ通しで見たりしながら気長に待ちます。お気楽、お気楽♪

そして約1カ月後、ついにメールで結果発表のお知らせが届きました! まるで合否を確認する受験生の気分で『MYCODE』の自分のページを開きます。すると……。

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「あなたの注目の病気は?」と表示。そして画面をスクロールすると、そこには衝撃の結果が……。

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へえ〜。尾谷は「歯周病」「痛風」「椎間板変性」「胃がん」「心房細動」を患うリスクがあるみたいです。正直な話、この結果が出た6月上旬の時点では、あまりピンと来てませんでしたね。

ところが姉さん、事件です。この検査結果が出た2周間後の6月下旬、ツバに少量の血が混じっていることに気づき、恐る恐る鏡で口の中を見てみたら、歯茎が真っ赤に染まってました。そうなんです、自分、いつの間にか歯周病になってたんですよ!(ちなみにこれを書いている9月16日の時点でまだ治療が続いています…)。

さらに思い起こせば2年ほど前、健康診断で「尿酸値が高い。痛風の一歩手前」と言われ、ダイエットをしたこともありました。

「椎間板変性」は背骨の骨と骨の間の異常のこと。自分、ぎっくり腰を年に1回はやりますし、うちの父も腰椎の圧迫骨折で椎間板がなくなったことによる神経痛に悩んでいたりします。

そして極めつけは「心房細動」。この病気は心臓に不整脈が起きる疾患でして、実はこの遺伝子検査の結果が出る直前、偶然にもウチの母が心房細動の治療でカテーテル手術をしていたんですよ(今ではすっかり元気で、こんな調子です)。
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同じ遺伝的傾向を持っている家族も含め、5個中4個も当てはまっているとは……。もう、この検査の中の人って細木数子? ってくらいびっくりですわ。

俺、85歳以上まで生きちゃうの!?

しかし、衝撃はこれだけにとどまらない! 先の病だけでなく、自分は遺伝的にこんな病気にかかるリスクがあるらしいんです……。

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ちょ、待てよ!(キムタク風に) ネフローゼ症候群、好酸球性食道炎、慢性リンパ性白血病って……怖い病気ばっかじゃねえか! 散々、的中させた後にこんなこと言わないでくださいよ! ここまで来ると細木数子ってよりもノストラダムスやん!!

が、しかし! 『MYCODE』はただの予言者ではありません。原因が究明されている病気に関しては予防方法を示していてくれたりもしますし、無料の電話相談もやっているそうです。本当、マジで一瞬、電話しそうになりましたわ。014_compressed

さて、こうして病気のリスクについて見ていったわけですが、前述のとおり、この遺伝子検査には「体質」を調べる項目もありまして、こんな検査結果が出ております。

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そう、俺は85歳以上まで長生きする可能性が高いらしいです! しかも男性型脱毛(ようはハゲ)にもなりにくい!
なんだよ、散々ビビらせておいて最後にちょっと希望を見せてくれるなんて『MYCODE』さん、やるなぁ〜。

ところがどっこい、この体質の項を読み進めていったら、ちょっと疑問が湧いてきました。明らかにハズレと思われる項目が出てくるんですよね。たとえば……。

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自分、鼻筋の通りはけっこう高いほうなんですけど、検査では「通っていない」とされています。そして体脂肪率も肥満の指数(BMI値)が低いと表示されていますが、俺、体脂肪率もBMI値も若干、高めです。画像にない項目でいうと「小麦色の日焼けのしやすさ」は「しやすい(小麦色になりやすい)」となっていたのですが、現実は赤い発疹が起きて、日焼けせずに終わるというパターン。「耳垢のタイプは乾性」になっているにも関わらず、俺の耳はイヤフォンがねっとりするくらい汁っ気が多いです。

あれれ? さっきまで細木数子かノストラダムスかって勢いだったのに、これは一体どういうこと? もしかしたら、冒頭の患いそうな病気のリスクも誤差があるのでは?と疑ってしまいました……。

民間の遺伝子検査は「あくまで目安」か?

そこで『MYCODE』の公式ページをつぶさに見ていくと、あることに気づきました。それが「MYCODE 遺伝子検査(重要事項確認書)」という項目。そこにはこんなことが記載されていたんです。

《検査結果における病気の発症リスクや体質の情報は、あなたと同じ遺伝子型を持つ集団の傾向を表すもので、あなた個人のリスクではなく、現在の健康状態・体質を示すものではありません。リスクが高いから必ず発症する、リスクが低いから必ず発症しないというものではありません》

そうなんです。『MYCODE』を含む民間企業による遺伝子検査は、あくまで「自分と同じ遺伝子を持つ集団の傾向」なんです。つまり、今回の検査結果は「筆者個人のもの」ではない、と。しかも生活習慣、環境、食生活など後天的な要因は加味されていないので、多少は結果がズレるのも仕方がないのかなぁ?

そしてここが一番重要なところなんですが、今回、自分が受けた遺伝子検査=SNP解析と呼ばれるものは、医療機関で行われている遺伝子検査とは、まったく別物なんだそうです。たとえばがんを患った場合、そのがんに対して有効な治療手段を探すために遺伝子検査が行われるときがありますが、SNP解析はそういった繊細な遺伝子検査とは異なる、カジュアルなものらしいです。実際、『MYCODE』の公式さんにもこんな記載がありますよ。

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これはあくまで個人的な感想ですが、民間企業提供の遺伝子検査は「あくまで目安や指針」と捉えておいたほうがいいのかもですね〜。筆者の場合は「注目したい病気」の項目で身に覚えがあることも多かったことですし、これを期にこまめに医療機関の検査も受けなきゃというモチベーションになりましたし、生活習慣や食生活を見直すいいキッカケになるかも? 酒とかタバコの量、ちょっと減らしてもいいのかも……なんて思いました。

とかなんとか言いながら、結局、今日も飲んじゃうんですけどね(笑)。
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尾谷幸憲(おたに・ゆきのり)
1971年生まれ。ライター/エディター。インタビューやコラムの他、グラビアのプロデュースを手がける。著書に小説『LOVE※』『ラブリバ♂⇔♀』『J-POPリパック白書』『ヤリチン専門学校』。リア・ディゾン1st写真集『Petite Amie』構成担当。現在、『東京スポーツ』『ヤング・ギター』等でコラムを連載中。座右の銘は「健康・オア・ダイ」。

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