「仕事でやりたいことがやれない」人に贈る、dotstudio CEO菅原のびすけ流“仕事術”

2017.07.26

WorkSwitch編集部です。今回は元LIGエンジニアで現在はdotstudio株式会社のCEOを務める菅原のびすけさんに「働く」をテーマに寄稿いただきました。IoT縛りの勉強会/LT会などのイベントを主催し、本業以外の活動にも積極的なのびすけさん。LIG在籍中から自主的なアウトプットを行い、自分に直接相談が来る流れをつくったそうです。彼のようにやりたいことをやりながら、視野を広げていくにはどうしたらいいのでしょうか。さっそくのびすけさんの提言をご覧ください。

菅原のびすけ
国内最大規模のIoTコミュニティ「IoTLT」主催。岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科を卒業後、株式会社LIGに入社。Webエンジニアとして、Web開発に携わる。2016年にはdotstudio株式会社を立ち上げ、現在IoT領域を中心に活動中。

はじめに

初めまして、dotstudioの@n0bisukeです。このメディアでは初めて記事を書かせていただきます。Webエンジニアたちの間には技術発信をするアウトプット文化が存在します。その文化に対して肯定的な方もいれば、批判的な考えを持っている人もいると思います。僕自身はアウトプットすることにより得たものが大きく、良いサイクルを感じています。

今回は自身の例をもとに話をします。「仕事でやりたいことがやれない」と嘆いている人に何か刺さればいいなと思います。現在の僕は経営者でもあり、当時よりも広い視野でエンジニアの生き方なども考えられているとは思うのですが、本記事ではあえてエンジニア目線で話をします。

受託制作を行う開発会社の案件フロー

Web制作会社ではクライアントから問い合わせがあった際にディレクターが対応し、要件にあわせてエンジニアやデザイナーをアサインしていく、という流れが多いです。

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この流れだけを見ると、基本的にエンジニアは要件をもとに実装するという範囲のみを担当します。初めは勉強になることが多く成長を感じますが、次第に欲が出てくるようになります。

技術的欲求とフラストレーション

Webエンジニアは誰しも得意技術や苦手技術、好きな技術や嫌いな技術を少なからず持っています。そのため、どこかのタイミングで「好きな技術を使える案件」をやりたいという欲求が出てきます。僕の場合は流行っている技術がいつの時代でも好きなので、そのタイミングのトレンドと言われているような技術を使いたがっていました。

ただ、実際のところは先ほどの仕組み上、エンジニアが仕事を選ぶことはできず、ディレクターがアサインしてくれるのを待つしかできない。そういった流れになってしまっています。もちろん現場によって差はありますが、少なくとも当時僕がいた現場では厳しかったです。

ただ、いずれやりたい案件が回ってくるという淡い期待をしていました。「案件をこなしているし、そのうち面白い案件にあたるかも」、「先輩や上司との会話ではやりたいことや好きな技術の話をしているから誰か良い感じにアサインしてくれるかも」そんなことを思いながら仕事をしていた記憶があります。

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努力は見せなきゃ意味がない

この言葉は、当時たまたま下北沢の劇団の演劇を観に行ったときに劇中で出て来た言葉です。アイスホッケーチームの話なのですが、練習に姿を見せないメンバーが注意されて「家で練習はしている」と言い返したら、「努力は見せなきゃ意味ないだろ」と返されていました。当時の僕にはかなり心に響くものがありました。

同時期に知り合いの会社の上層部の方が書いていた記事で”「私の何をみてその評価なんでしょうか?」への答え”というエントリーを読みました。答えとしては「ありのまま」という回答です。

上司や役員たちも人間です。その人の見えている部分で評価するしかありません。影の努力はかっこいいと思いますし、結果を出している人は影の努力をしていると思います。ただ残酷なことに結果が出なければ影の努力は報われないと思います。

自分のやりたいことをやるためには、自分がやりたいことを外に対してアウトプットする必要があります。「好きな技術を使える案件にアサインしてもらうためには、上司たちに対してアウトプットする必要がある」と言い換えることもできると思います。当たり前のことだけど、それをやらずに嘆いているエンジニアを何人も見てきました。

アウトプットしても現状が変わらなかった

アウトプットをすることをより意識し始め、チャットツールのハックや業務フロー改善など、上司にも分かるような内容で社内アウトプットをするようにしました。好きな技術を使いながらアウトプットしていたつもりです。

良い上司や恵まれた環境であれば、これくらいのことをやっていれば良い案件に当たれると思いますし、アサインしてもらえると思います。そういった人は運が良いのだと思います。ただ、僕の場合もそうですが、やはり会社の業績や周囲の環境によってはそれだけでは現状が変わらない場合もあると思います。

さらに発信領域を広げてようやく現状が変わってくる

今考えると、性格がひねくれていると思うのですが、「社内が認めてくれないなら社外に認めてもらい社内が認めざるを得ない状況を作ろう」と当時の僕は思いました。ブログ執筆や勉強会登壇、主催などいわゆる課外活動を数多くこなすようになっていきます。

「のびすけさんの記事見ました」「あのイベントで登壇してましたよね」といったコメントをもらう機会が増えてきて、社内からの見え方も良い方向に変わっていきました。

実際、こうなるまでかなりの時間がかかったイメージですし、もっと直接的に上司や役員などとディスカッションすることでもっと早くこの状態を作ることはできたかもしれません。ただ、社外にアウトプットをし続けた結果、クライアントから直接僕に仕事の相談が来るという事象が発生し始めました。Web制作会社では珍しいことだと思います。

この状態になり始めて、自分の使いたい技術と案件相談にくるクライアントのニーズがマッチしてきてやりたいことが仕事になっていきました。

試してから嘆いて欲しい

ここまでの流れを見ると、僕も運が良いほうな気がしています。こういったアウトプットを誰もが簡単に実行できるとは思わないですし、業務をこなしながら空いた時間で活動することは大変なことも多いと思います。それでも僕はプレイベートの時間を削ってでも自分の周りの環境を変えたかったですし、仕事でやりたいことをやりたいと切望していました。

やりたいことを会社でやれない、今の現場は自分のことを評価していない、見てくれていない。そんなことを思っている”だけ”になっていませんか?「仕事ではやりたいことはやれない」と決めつけたり、すぐに転職を考えたりするのではなく、アウトプットなどの行動をしてから考えても遅くはないと思います。「仕事でやりたいことがやれない」と嘆いている人に何か刺されば幸いです。

<了>

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