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移住しても都会と同じ働き方!田舎ノマドという新ワークスタイル

2017.11.07

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「都会と違う環境で自分らしく働いていけるかな……」これから地方移住される方や、移住を始めたばかりの方の中には、こんな不安を持つ方もいらっしゃるでしょう。ここでは、私の2年間の経験をもとに「移住後に新しいワークスタイルが定着するまで」のケーススタディをご紹介します。
キーワードになるのは、「クラウドソーシング」「田舎ノマド」「ライフワークバランス」など。移住をしても仕事と家庭両方を充実させたい!そんなあなたの参考になればうれしいです。

田舎でのキャリア継続は甘くなかった。大流出の通帳残高。

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私は2年前、都内の編集会社を退社し、秋田県の田舎町にUターンしました。
移住した理由は、「仕事中心」のライフスタイルを見直したかったからです。40代に入り大病を患い4カ月入院しました。これをきっかけに、「仕事一辺倒の生活を変えよう」と本気で考えるようになりました。

移住する際に最も迷ったのが、20年間のキャリアがある「ライターを続けるべきか」でした。「地元企業への就職」と「ライター継続」の選択で揺れ続け、最終的に「やっぱりライターの仕事がしたい。自分らしく働きたい」と決断しました。

フリーランスのライターを始めたものの、地元のニーズは皆無。東京で働いていた時の人脈だけが頼みの綱です。しかし、新幹線を利用しても片道約5時間の距離では、打ち合わせもままなりません。収入が大幅ダウンするだろう……覚悟はしていましたが、結果は予想以上の落ち込みでした。

数カ月間、目標収入の20~30%という状態が続きました。銀行引き落としが集中する月末になるたび、通帳残高がみるみる減っていきます。
このままでは続かない……。新たな収入源として、ネットを介して発注企業とワーカーが繋がる「クラウドソーシング」を利用しましたが、売上は思うように伸びませんでした。

今、振り返ると本当に安易ですね。行き当たりばったり。移住しても自分らしく働きたいなら、しっかり準備をしておくべきでした。
例えば、私は移住と同時にフリーランスになりました。しかし、東京にいる間にフリーランスになって、慣れてから移住という風にステップを踏めばもっとスムーズに移行できたはずですね。

田舎暮らしのもう1つの壁。知人がいない孤独感。

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移住生活を軌道に乗せるまでには「収入激減」に加えて、「孤独感」という壁もありました。これもかなり手強かったですね。
Uターンとはいえ、故郷を離れて20数年が経っています。友人の大半がこの町を離れていますし、すでに両親を亡くしているので実家もありません。
長く都会暮らしをしてきたので、東京には何でも相談できる友人がいました。しかし、移住後は「悩みは自分の中で解決する」しかありませんでした。

妻に相談するという選択肢もありましたが、「心配を掛けたくない」という気持ちから話せませんでした。

移住者の先輩方はこの孤独感をどのように乗り越えたのだろう?
ネットで検索してみると、移住したものの「孤独感に耐え切れず都会に戻る」的な内容をブログに投稿している人が結構いました。

「このまま自分は田舎暮らしを続けられるのか……」

悩む日々が1週間ほど続きました。自宅兼オフィスで独り悩んでいると、どこまでも内にこもっていきます。「環境を変えないと。そうだ。ノマドしよう」と思い立ちました。
ノマドとは遊牧民の意で、場所にとらわれず、PC1台さえあればどこでも働けるワークスタイルです。オープンな環境で作業ができるので気が晴れるのではと考えたのです。

開放的になる!集中できる!田舎ノマドなスポットいろいろ

ノマドは、共有オフィスであるコワーキングスペースやカフェでするのが一般的です。しかし、私が住んでいる田舎町にはノマド向きの場所がありません。発想を転換して「やろうと思えば、いろんな場所でノマドができる!」と考えました。

以前の私のように田舎に移住して、行く場所がないので家にこもりがち……という方もいらっしゃると思います。視点を変えれば、人があまりいない田舎はあらゆる場所でノマドができます。

ノマドをしていると「いろんな出会いがある」というメリットもあります。出会った方に誘われてNPOでボランティアを始めたり、移住者同士で地域イベントを開催したり、新たな展開が生まれています。

ここでは私が普段使っている、田舎ノマドなスポットをいくつかご紹介します。

田舎ノマドなスポット「青空オフィス」

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田舎ノマドの醍醐味といえば屋外の「青空オフィス」。秋なら紅葉の絶景スポットのベンチを使ったり、夏なら簡易テーブル&チェアを川原で広げたり。開放的なシチュエーションだとアイデアがどんどん浮かびます。

田舎ノマドなスポット「日帰り温泉」

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山あいの田舎町には日帰り温泉が多いですが、その休憩室は穴場。平日の日中は利用者があまりいないことが多く集中できる環境です。仕事をして疲れたら温泉。そしてまた仕事。文豪気分ですね。休憩室で一緒になったおばあちゃんたちが「これ食べれ〜」とお菓子や漬物をよく差し入れしてくれますよ。

田舎ノマドなスポット「道の駅の休憩所」

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地方の国道沿いには、その地の特産物を集めた「道の駅」があります。ここの休憩室もノマドにうってつけ。疲れたらくつろいだり、ジェラートを食べたり……リラックスしながらお仕事できます。バイクでツーリング中の方や旅行客との出会いもよくあります。

田舎ノマドなスポット「公共施設」

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都会だと混み合っていて仕事には使いづらい図書館や市役所の広場もノマドスポットに。広くて快適な空間がほぼ貸し切り状態……なんてことも曜日や時間帯によってはありますよ。

田舎ノマドなスポット「廃校」

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田舎では廃校を活用したコワーキングスペースが増加中!私が住んでいる湯沢市にはコワーキングスペースはありませんが、廃校を利用したスポーツジムがあります。このジムを運営するスタッフから地域の情報を教えてもらっています。

田舎ノマドのおかげでメンタルと売上が回復!

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田舎ノマドをすることで、孤独感を覚えずに仕事ができるようになりました。
自分らしいワークスタイルをここまで続けられたのは、田舎ノマドのおかげです。

もし自宅のみで作業をしていたら……と考えるとぞっとします。売上がなかなか伸びない、誰にも相談できない、そんな環境に押し潰されてしまったかもしれません。

人が少ないとはいえ、外で仕事をしていると地域の方々との出会いもあります。彼らの温かい人柄も不安や焦りを緩めてくれました。

安定したメンタルで仕事に集中する日々を送り、収入がだんだんアップしてきました。移住から半年後に目標収入の半分を達成。さらに1年後には目標を達成することができました。

新しいワークスタイルの定着で「仕事人間」を卒業。

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田舎ノマドという新しいワークスタイルを身に付けたことで、ライフスタイルもずいぶん変わりました。移住理由の「仕事中心のライフスタイルを見直す」という大きな目的も達成できましたね。

最も大きな変化は、通勤時間がなくなったことです。東京での正社員時代は、通勤時間が往復2時間半かかりました。通勤がなくなったことで、「月当たり約60時間」がプライベートに振り分けられます。

ちなみに私の1日のスケジュールはこんな感じ。家族と過ごす時間が多くなっています。

4時     起床
5時~6時  子どもの勉強をフォロー
6時~     家族みんなで朝食準備
6時30分~  朝食
8時~12時  自宅兼オフィスで作業
13時~16時 田舎ノマドスポットで作業
17時~18時 家族みんなで買い物や食事の準備
19時~21時 家族みんなでお散歩など
21時~22時 就寝

17時以降に仕事をすることはありません。こうしたライフスタイルが定着すると、「家族でたくさん過ごす時間は大切な財産だな」という気付きを得られます。それに子どもが大人になった時、「うちの家族はいつも一緒だったな」と思ってくれたらうれしいですよね。

まとめ

約2年間の移住生活を振り返ってみての感想は、「田舎暮らしでも都会と同じように働くことは可能」ということです。問題点もありますが、例えば私の場合は、収入の不安はクラウドソーシングで解決できましたし、働く環境の問題は田舎ノマドで何とかなりました。

他にも、新しい働き方はたくさんあります。それを活用すれば、地方にいても都会と変わらない感覚で働けるはずです。

注意点としては、新しいワークスタイルを定着させるには、時間と労力がかかるということです。私と同じ失敗をしないよう、できればしっかり準備して移住をスタートさせてください。それが難しい方は、田舎ノマドで前向きな気持ちをキープしましょう。

東北奥の奥ライター 
編集ライター歴20年。ビジネス書専門の編集会社「アスラン編集スタジオ」勤務を経て、2015年、秋田県湯沢市にUターン。「地方移住+田舎ノマド」という新しいワークスタイルにチャレンジ。

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